母の全身性強皮症について書いています。
2015年1月に病名が分かり、治療が始まりました。
母の全身性強皮症は小腸機能障害を起こすタイプです。
何を口にしても腸閉塞を起こしてしまうので中心静脈カテーテルを入れました。
首の静脈から栄養を入れられるので禁食状態を続けられるようになりました。
腸を休ませて、腸閉塞を治すことが最優先です。
過去のことを振り返っているので、一歩引いた視点で、かつ、その後談も含めて記すつもりです。
カテーテル差し替え 血糖値下がらず
首の右側の静脈にカテーテルを入れてから2週間が経過し、今度は左側にカテーテルを差し替えることになりました。感染症が懸念されるので入れたカテーテルはこのように差し替える必要があるそうです。
中心静脈カテーテルを入れた直後は高カロリー輸液を24時間かけて点滴していました。
QRL向上のために、昼間点滴して、夜はチューブなしで眠れるようにしたいとのことで、今は半日で高カロリー輸液を落とすようにしています。
クオリティ・オブ・ライフ(Quality of Life)
病気を治療ことだけでなく、前向きな気持ちで日々を暮らしていけるよう、生活の質を高めることを指す。
コトバンク
ところが、短時間で高カロリー輸液を入れると、どうしても血糖値が急上昇します。
血糖値のコントロールの具合は人それぞれ違うそうです。
このペースに慣れてくると体が対応するようにもなるそう。
しばらくは朝、昼、晩の血糖値を計測して、200を超えたらすぐインスリンを注射する、ということになりました。1日に1,2回は200を超えるので、インスリンを手放せない状態になってしまいました。
エレンタール再び
中心静脈栄養が入ったことで100%口から栄養を入れることをしない生活を2週間送りました。
そろそろ機能していなかった小腸も休まっただろう、ということで、少しずつエレンタールを飲むことになりました。
母曰く、
いろんな味があるけど、
どれも不味いのよね…
薬と思ってがんばってよ
コーヒー味は何とか飲める、とのこと。
何にしても、今度は腸が受け入れてくれることを願います。
最初は100ccからです。
肉芽腫と喘息症状
巻き爪気味だった足の指が肉芽腫になってしまいました。
化膿しています。
おまけに、夜寝ようとすると今までなかった胸のゼロゼロが出るようになりました。
白血球も相変わらず2万近くあるので、メドロール(ステロイド)を16mgから14mgに減量することになりました。
喘息症状はフルタイド(これもステロイド)の吸入でおさまったそうです。
私も喘息なので家系的に潜在しているのかな。
主治医と面談
腸閉塞にならないか様子を見ながら少しずつエレンタールの量を増やしていき、目標にしていた700ccを飲めるようになった頃、主治医の先生と家族が面談することになりました。
中心静脈カテーテルを入れたことで栄養状態は心配なくなりました。
この病気は治らないので今後も口から食事をとることはできません。
相変わらず、はっきり言う先生だなぁ
高カロリー輸液を1か月試して、肝臓の数値などに
悪い影響は出なかったので、CVポートという器具を
体に埋め込んで、退院する方向にしていきましょう。
どうやって点滴の用意とか交換をするのですか?
在宅医療をしている病院とナースステーションがあるから、
チームを作って、みんなでMさんの治療をしていきます。
退院の前に全員が集まって引継ぎをするから大丈夫ですよ。
自宅近くで在宅医療を提供してくれる病院を探しておいてください。
ということで、家族で相談して、家から車で5分ほどの場所にある病院に在宅医療を頼むことにしました。そのことをケアマネさんに伝えると、その後は退院に向かって「あれよあれよという間に」家の改修工事、点滴棒やベッドのレンタル、在宅療養に対応している調剤薬局、訪問看護ステーション、訪問リハビリ…、などなど必要なことが次々に決まっていきました。
母の要介護認定の申請をする際、「医療に強いケアマネさん、事業所を紹介してほしい」とお願いしましたが、ここにきてこの言葉が意味をもちもした。
本当に沢山のことがあっという間に決まっていきました
後記
再入院したときには考えもしていなかった母の中心静脈栄養と在宅での治療継続。
先生に退院についてお話を伺ったときには想像もできなかった在宅療養を8年たった今も続けています。
一昔前ならば口から栄養をとれない時点で余命はなかったでしょう。
本当に四方八方に足を向けて眠れない気持ちです。気持ちだけですみません。
立って寝るしかなくなるからね。
まだまだ続く母の全身性強皮症の記録。続きをお楽しみに!