母の全身性強皮症について書いています。
2014年時点では限局性強皮症と診断されていました。
ところが病状は内臓に移行していきます。
過去のことを振り返っているので、一歩引いた視点で、かつ、その後談も含めて記すつもりです。
ステロイド服用による骨密度低下→プラリアの使用開始
2014年9月
ステロイドの量を減らしているので離脱症状によるかゆみが続いています。
関節、筋肉の痛みも常にあります。
体重は数か月で23キロ減ってしまったので、体力もなく、一人でお風呂から出ることもできません。
限局性強皮症と診断されてプレドニン(ステロイド)服用を開始してから1年が経過しました。
ステロイドは骨をもろくする副作用があります。
元々母は骨密度が低いのですが、改めて骨密度検査をしたところ、骨粗しょう症がかなり進行していることが分かりました。
プレドニンの服用開始と同時にアクトネルを週に1回1錠、17.5mg服用していました。
これは骨粗しょう症の治療薬です。
アクトネルを併用していても、骨粗しょう症は進行してしまったのです。
新たにプラリアを6か月に1回皮下注射することにしました。
プラリアは2013年に骨粗しょう症の治療薬として認可された新しい薬です。
そして、関節リウマチの治療にも使われます。関節の炎症、痛み、腫れを抑制してくれるのです。
おもには以下を対象者として使われます。
- 女性である
- 高齢である
- ステロイド剤を服用している
- 身体の機能の障害が高度、つまり運動ができず、骨への刺激が少ない
- 関節の炎症が強い
母はすべてに当てはまっています。
早速9月からアクテムラに合わせてプラリアも使ってみることになりました。
アクテムラは6回目です。
全身におよぶ症状
限局性強皮症ならば、部分的に強皮症の症状が出て、そこで留まるはずでした。
だるさや食欲不振などの症状が出てきていましたが、数か月前から始めたアクテムラの副作用だと言われ、その症状は先に説明を受けた通りだったので納得してしまっていました。
その頃の母の症状は…
全身の筋肉痛(特にももの前、腕)
関節痛(特に肘、手先)
吐き気、嘔吐、下痢、食欲不振、体重減少
倦怠感
筋力低下
体中のかゆみ
口が開かない
手の指が伸びない(合掌できない)
10月
上記症状がありましたが、すべてステロイドとアクテムラの副作用という先生の見立てで、実際説明もついてしまっていたことから、頑張ってアクテムラ7回目を投与しました。
やっとアクテムラの中止
11月
呼吸機能検査、肺レントゲン検査をしました。異常なし。呼吸機能検査良好。
けれど
腹部レントゲン 腸のあちこちにガスがあることが判明。
偽性腸閉塞 腸管気腫症。と診断されました。
これはアクテムラの副作用の範囲ではありません。
11月の8回目アクテムラは急遽中止にしました。
そして、限局性強皮症ではなく、全身性強皮症かもしれない、と初めて先生に言われました。
これまでの辛い症状を治療するための一時的な副作用。我慢するしかない。と考えていた母、父、家族は、
もう、この先生じゃだめだ。
と考えるようになりました。
このような状態になっても、「この病気(強皮症)はまだ分からない病気なんです」と先生はおっしゃいます。
治療がうまく進まないことの言い訳のように聞こえてきました。
患者と医師の関係は、信頼があってこそです。
このような状態になってから修復は不可能だと考えました。
東京医科歯科大学病院にセカンドオピニオンの申し込み
とにもかくにもセカンドオピニオンです。
父母は今まで診ていただいた先生に顔向けできないので嫌がりますが、時代と状況が違います。
都内に「膠原病」の専門病院、専門の科や分院を持っている大学病院などは山のようにあります。
インターネットで調べれば、個人経営のクリニックから国立の病院まで何百という単位で出てくるはずです。
私がググった結果、この病院ならば母の病気のことが何か分かるのではないか、とたどり着いたのは東京医科歯科大学病院 膠原病・リウマチ内科 でした。
膠原病・リウマチ先端治療センター を持っていることが決め手でした。
早速電話でセカンドオピニオンの問い合わせをしました。
専門医がいなければ話にならないので。
母の病気で分かっていることを伝えます。
限局性強皮症(もしかしたら全身性強皮症)、偽性腸閉塞、腸管気腫症、病状の悪化が激しくて立つこともままならなくなったこと、などなど。
受付の方がすべて書き留めて、膠原病・リウマチ内科に回してくださいました。
そして数日後、電話がきました。
セカンドオピニオンの問い合わせをいただきました。
申し訳ありませんが、当院に強皮症の専門医がおりません。
他の病院でセカンドオピニオンを受けらることをお勧めします。
どの病院に強皮症の専門医がいらっしゃるのか分からないのです。
どうしたらいいでしょうか?
では、こちらで調べて改めて連絡いたします。
FAXでも大丈夫ですか?
よろしくお願いいたします。
本当に困っているんです。
なにとぞ、よろしくお願いいたします。
(電話口で最敬礼状態)
ということで、電話をくださったのが事務方なのか先生なのかも分からないまま連絡を待つことに。
2014年秋は、母の病状が悪化、主治医の信頼が失墜、家族がセカンドオピニオンの必要性を感じた時期でした。
この後、日本医科歯科大学病院から、とても、大変、非常に、参考になるアドバイスをいただくことができて、最終的には違う病院にセカンドオピニオンを受けに行くことになりました。
次の記事をお楽しみに!(って良いのかな?)