母の全身性強皮症について書いています。
2015年1月に病名が分かり、治療が始まりました。
母の全身性強皮症は小腸機能障害を起こすタイプです。
過去のことを振り返っているので、一歩引いた視点で、かつ、その後談も含めて記すつもりです。
ここまでの経緯
2015年1月初旬、病院と主治医変更。
検査と治療のために1回目の入院。
主に腸閉塞の治療として禁食。ステロイド治療を始める。
治療の効果が見られて約1か月で退院した。
2015年3月初旬、腸閉塞の症状で再入院。
今度は禁食してもお腹のガスが無くならない。
3月中旬、再入院から約2週間後、体外式中心静脈カテーテルを首の右側から埋め込む。
薬以外は口から接種しない生活を過ごし、腸閉塞の症状は改善してきた。
2015年4月中旬、白血球増加のためカテーテルを右から左に変更する。
首の左側の体外式中心静脈カテーテルは4月末まで使用。
2015年4月末、CVポート留置術を受ける。
埋込手術と最初の輸液
CVポート留置の手術は2回目の入院51日目の午前に行われました。
局所麻酔で1時間ほどの手術です。
レントゲンで血管の様子を見ながらカテーテルを挿入していきます。
予定通り、無事に埋め込み手術が終わりました。
強皮症の治療のためにステロイドを使用しているので、普通の人以上に感染リスクがあります。
予防のため、術後しばらくは強い抗生剤を服用しました。
高カロリー輸液はフルカリック2号です。
1003mlの薬剤を1日かけてCVポートから点滴します。
既に首の血管から中心静脈に高カロリー輸液を入れて36日経過していたので最初からフルカリック2号です。初めての点滴の時は1号でした。
副作用として血糖値上昇があるので、引き続き1日3回の血糖値検査を続けます。
ポートの説明とレクチャーを受ける
CVポート留置術から4日目、ソーシャルワーカーから私と姉がCVポートについての説明を受けました。
退院したら、母の在宅治療が始まります。
毎日の点滴交換、針の抜き差しは家族がすることになります。
いくらポートが入って素人でもできるようになった、と言っても、いきなりそうするわけにはいきません。
私たちがそれぞれ、10回ずつポート練習をしたら母が退院できるそうです。
ソーシャルワーカーさん、看護師さん、私(姉)のスケジュール調整をソーシャルワーカーさんが中心になってしてくださいました。
10回も練習するなんて! と最初は構えてしまいましたが、教えて頂くのは最初の1,2回だけで、あとは見守られている中で、母の体を使っての繰り返し練習でした。
CVポートの使用方法については重要なところになるので次の記事にしたいと思います。
後記
母の強皮症治療のターニングポイントとなったのがCVポート埋込と高カロリー輸液による栄養摂取です。この時点ではほぼ寝たきりの生活をしていましたが、このあと、時間をかけてリハビリを行い、家族が点滴交換の講習を一人10回ずつ受けて、在宅療養にするべく力を合わせていきます。
食事も小皿によそう程度はたべれるように、低残渣食の指導を再度栄養士さんから受けました。
安心すこやかセンターで紹介してもらった事業所はリクエスト通り医療系に力を入れているところだったので、ケアマネさんが中心となって母のケアプランを作ってくださいました。安心して相談、お話しすることができています。今もお世話になっています。
おかげさまで、今、母はキッチンに立って、大好きなお料理をできるようになりました。
次の記事では、母の命を守るために不可欠となったCVポートによる高カロリー輸液点滴法についての説明をしたいと思います。
続きをお楽しみに!